追記

 昨日の記事についてだが、自分の日記をあんまり不当に悪く言いすぎたかもしれない。なんだかんだ言って当初の目的(日常の記録を本という形にすること)は達成できたのだし、完璧ではないがわりに美しい本を作ることができた。仕上がった本は私にとっては面白い。そうそう、こんなことがあったっけねえ、という面白さだ。(私は記憶力か、時間感覚のどちらかあるいは両方がよろしくないようで、数ヶ月前の記憶も外部の記録媒体を参照しないとあやふやなのである)

 しかし、「こんなことあったっけね」が赤の他人にとって面白いかどうかは当然別である、というだけの話だ。だがこの上にさらに「しかし」を重ねることもできる。他人にとってつまらないからと言って、その人の日記ひいては日常がくだらないものだということにはならない。私が日記の本を作る時に考えていたのはそういうことでもあった。(三度しかし、ある人の日常を「くだらない」と他者が断じることは傲慢であるからといってその日常を記した文章が表現物として優れていることにはならない……。きりがないのでこの辺でもうやめよう)