文学フリマお品書きに悩む

 (関係ない話:昨日深夜、タイムスタンプ的には本日深夜に別の記事を投稿したのですが、その後すぐにあれは良くない文章だったと感じたため削除しました)


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 5月19日の文学フリマ東京38で読書日記本(文学のある生活っていいですねという本)を売ります(宣伝)。

 さてその新刊であるが、最大限ぼかして言っても堂々と人様におすすめできる内容なのかは難しい。創作作品やエッセイなら売りとなるポイントが必ずあるはずだが、こちらはただの日記である。日記の売りとはなんだろうか。

 面白い日々を送っています/いましたとか(本人にとっては全く愉快でなかった日々についての記録もここに入りそうだ)、日常を見つめる観察眼が鋭いですとか(あんまり自分で言うことではない気はする)、この気持ちを吐き出したかったのですとか(売りと言えるかはわからないがそういう日記はあるだろうしそれを必要とする人もいるだろう)、そんなあたりだろうか。困ったことに私の日記はどれでもない。本当に、ただの日記なのだった。

 自信を持って送り出せないような本なら作るなと言われてしまいそうだ。だが、「作りたいから作ってみたんですけど……」なんて本に出会えるのは同人誌即売会*1だけではないだろうか? そう前向きに考えている。そういう本に出会いたい人がいるかどうかはまた別の話として……。

 前向きに考えて話が終わればよかったのだけれどそうは行かない。イベントに参加するからには、当日ブースを飾る「お品書き」があった方がよい。そしてお品書きを作るからには、キャッチコピーなんぞ添えてそれっぽいものをこしらえたい。

 というわけで目下わたくしは、「決して他人におすすめできる本でないことは承知しているが(私にとってはそりゃ面白いが)何か宣伝らしいことを書かなければならない」というジレンマに直面している。

*1:文学フリマは正確には「同人誌」のみの即売会ではない